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ウマ娘 プリティーダービーをやっている

競走馬を擬人化したゲーム、ウマ娘 プリティーダービー のアプリがとうとう配信された。

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ウマ娘というのはサラブレッドを女性キャラ化するメディアミックス企画で、先行してアニメや漫画がリリースされていた。しかしゲームのほうは予定より 2 年以上も遅れてしまったらしい。

特に追いかけていたわけではないのだが、ゲームシステムがシャニマスであることや、自分がダビスタ世代だったのでプレイしてみようという気になった。

シャニマス感

むん。シャニマスである
むん。シャニマスである

主人公のスペシャルウィーク。むんっとは言わないが、むんっ的ポーズをとる
主人公のスペシャルウィーク。むんっとは言わないが、むんっ的ポーズをとる

人が走るのを観戦するゲーム

ヒト型生命が 60km/h で走る
ヒト型生命が 60km/h で走る

プレイしてみて思ったより楽しく感じているのは、レースシーンがちゃんと競馬っぽくなっているところ。サラブレッドは平均時速 60km くらいで走るわけだが、人間体型のウマ娘もそのくらいのスピードで走ってしまう世界をさらっと作っていてなんだかすごい。

競馬的カメラワークによりギュッと凝縮される絵面
競馬的カメラワークによりギュッと凝縮される絵面

ダビスタがヒットした頃は類似の競馬ゲームが当時たくさん作られていたが、その中でもダビスタは「レースシーンをスキップできない」というのが他のゲームにはあまりない大きな特色に感じていた。

それはおそらく「スポーツを観戦して楽しむ」ことを目指して作られたからだと思っている。もちろん配合や育成も競馬ゲームとして楽しい部分なのだが、根幹の楽しさはあくまでレースシーンであり、そこが本筋であるからこそスキップを許さない仕様にしていたと思う(これはベストプレープロ野球や、後のカルチョビットでも同様)。

(まあウマ娘ではスキップできるのだが)

派手な服を着た派手なキャラを眺める楽しさ

ウマ娘は、そうしたスポーツ観戦のエッセンスにアイドルという存在を絡めてきた。そんなバカな、と思ったがこれがなんだか楽しい。レースもアイドルも見て楽しむものなので、一石二鳥、一挙両得だ。もはや発明に近い。

Northern Dancer から Sadler's Wells、オペラハウスと劇場の名が連なる血筋のテイエムオペラオー。名前の通り劇場型の派手な格好をしている。
Northern Dancer から Sadler's Wells、オペラハウスと劇場の名が連なる血筋のテイエムオペラオー。名前の通り劇場型の派手な格好をしている。

これがシャニマスだとノベルゲーとしてのシナリオ重視で、3D モデルによるアクションはばっさりと切り捨てているゆえに表舞台でのアイドルの生き様をいまいち想像できないところがあった。その点ウマ娘は表現が直接的で景気が良い。

JRA を彷彿とさせる景気の良さ。民衆から注がれた金がここに集う
JRA を彷彿とさせる景気の良さ。民衆から注がれた金がここに集う

ウマ娘の世界ではレースに勝利するとウィニングランの代わりにライブが行われる。釈然としないが、アイドルたちがセンターになるためにレースで競っているという設定だ。

3D モデルのアイドルキャラクターはこうした曲や踊りで振り付けされて演出されるのが一般的なわけだが、本作では競馬場というフィールドで走って競い合うところもライブシーンになっているという感じがする。

横目で後続を気にするやりとり。これは人型ならではの演出と唸らされた
横目で後続を気にするやりとり。これは人型ならではの演出と唸らされた

横並びのカット演出
横並びのカット演出

道中で発動するスキル
道中で発動するスキル

しっかりと顔を捉えていく演出
しっかりと顔を捉えていく演出

目が桜なサクラバクシンオーの直線で激しく迫る顔アップ。おそらくこれ用に特殊なレイアウトがされている感じがする。
目が桜なサクラバクシンオーの直線で激しく迫る顔アップ。おそらくこれ用に特殊なレイアウトがされている感じがする。

まあそんなわけで、サクサク育成したくてスキップしたりもしているのだが、ここぞというところではわりと見入ってしまうので眺めの良さを感じている。

シナリオ

レコードブレイカーと呼ばれるようになったライスシャワーの心情を令和に描く
レコードブレイカーと呼ばれるようになったライスシャワーの心情を令和に描く

シャニマス的にアイドルユニット的なシナリオもあるわけだが、そこではオグリキャップの後輩のメジロマックイーンがさらに後輩のライスシャワーの面倒を見るといった話が展開されていた。これらは今から 2,30 年も前の話をベースにしているのでダビスタ世代には訴求しそうだが、逆に今の世代的にどうなんだろうという気もする。

でもナリタブライアンの頃にはさらに 2,30 年前のシンザンとか TTG 世代の話とか知識でしか知り得ない世代の話を想像して興味深く読んでいたので、まあそういうものかもしれない。

当時はミホシンザン産駒やミスターシービー産駒など後継血統が現役だったというのもある。本作のメジロマックイーンは直系こそ振るわないが、ステイゴールドと掛け合わされた BMS としての活躍によって現在にも存在感を遺している。

ライスシャワーというと、この頃はワンダーパヒューム、ホクトベガ、サイレンススズカなどが競走中に予後不良となって亡くなってしまったのが印象深い。また、ナリタブライアンやエルコンドルパサーは大いに活躍したにもかかわらず引退後わずか数年で亡くなってしまったのもショックだった。サラブレッドが血統のゲームであるからこそ、血脈が絶たれることは何より恐ろしい。

しかしもはや牡牝の概念も無くなってみんなアイドルに転生している。ここはヴァルハラだ。