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最近観た動画

家に視聴環境(テレビとソファとスピーカー)が揃ったので、Netflix でいろいろ観るようになった。

イカゲーム

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デスゲーム物。妙なタイトルに惹かれて 1 話見てカイジじゃんと思いつつ、日本映画では撮れない感じの画作りだったので一気に全話観た。

なんか映画 賭ケグルイをこれの前に観てたこともあり、集団のバトルシーンとか全然違いすぎて結局金か?金が違うのか?って感じた。

あとカイジは福本先生の若者に対する愛(大人が作ったルール(契約書)をよく読みなさいと諭す)に溢れているが、この作品は主人公が若者ではないというところに社会の愛の無さを感じる。でもほんと日本作品だとほぼ若者の話になってしまうので、中年の話は切実で良い。

後半出てくる VIP たちの描写が妙に安っぽい英語を喋っていたりして全然 VIP 感無いのが意図的なのかなんなのか、これは一体何のために?とめちゃくちゃ気になってしまった。

ケイト

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バニラの宣伝トラックから殺し屋が登場するという触れ込みに惹かれて観てみた。インチキ日本の女殺し屋活劇。

なんかこう TOKYO に期待されてるものって、ここ 30 年くらい変わってなさそうで、それを見飽きてしまっているのと、かつて景気の良かった日本というのを想像してしまうところに少しつらさを感じるところがあった。

それこそバニラトラックがはびこるのは不況の受け皿的なところだろうし、それすらコロナで打撃を受けてそうなわけで、イカゲームのような韓国映画ではそういう社会背景を立地とした作品が多いだけに、いまさら東京にワンダーを見出すの難しいな~って感じてしまった。

戯画 ☆ 桃太郎奇譚 みたいのだと相当ワンダーがあるけど、外国からは別にそういうのが求められてるわけじゃないってのも分かる。

江分利満氏の優雅な生活

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1963 年の岡本喜八映画。何年か前に映画館の岡本喜八特集で観たが、本作は特に軽妙でテンポが良く洒落た語り口で、古さを感じさせないどころか新鮮に見えて面白いなーと思って原作本まで読んだ。

昭和 30 年代の高度成長期のサラリーマンの生活。道路はまだアスファルトで舗装されていないような時代。

この作品で語られる戦中派のボヤキというものや、そもそもの戦時というものがいろいろな作品で語られてきたけれど、しかし結局のところ体感としてはよく分かってなかったなと思う。それが現在コロナ禍によって社会が数年に渡り非常事態となったことによって、戦争ほどではないにせよ少し感覚が理解できてきた気がする。

戦時によってあるべき青春を享受できなかった世代が、その後それを全く知らない世代を前にしたら抱くであろう感覚というものを、この先コロナ禍で青春を失った世代が同じようにボヤく日が来るのではないかと思う。

劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明

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そういえば TV 版しか観てなかったなーと思って視聴。よかった。

後で森川ジョージ氏の「で、これ何かいいことあった?」という率直な感想を見て、いやまったくその通りだよ…と笑ってしまった。

小林さんちのメイドラゴン 1,2 期

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導入がわりと唐突でよく分からない感じだったけど、ハルヒと同様に敢えて最初のエピソードをクライマックスに持ってくる構成で、それゆえに突然知らない文化の生物との生活に放り込まれて徐々にお互いを知って世界の見方が変化していくというのを丁寧に描くのが良かった。1 期ラストの締め方は菊次郎の夏みたいな印象で、1 シーズン通して映画みたいなまとまりを感じられた。

キャラ的になんでメイド?という気がして原作も読んでみたら、初期の造形はもっと細くて絵のタッチもエキゾチックだったのでそちらのほうが佇まいがメイドっぽい感じがした。

爬虫類の目のキャラという造形や小林さんの眼鏡の上下が省略して描かれてるのとかになんか良さを感じる。あと OP が良くて毎回飛ばさずに見てた。

異文化と同居という課題は 1 期でひとまずは解決してしまうわけなので、2 期は小林さんとトール以外のキャラの話にフォーカスしていくが、原作も各キャラでスピンオフが展開していってるようなので頷ける。本筋の話としてはドラゴン側の世界の話を掘り下げざるを得ないという感じだけど、のんのんびよりとよつばと!を足したようなテイストを期待していると正直そこはそんなになーと思ってしまう。

まとめて見たので知らなかったが、本来の 2 期制作予定のタイミングで事件が発生してしまったことや、こうして改めて 2 期が見れるということについてリアルタイムに追っていた人は感慨深いのだろうなと思う。

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった... 1,2 期

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悪役令嬢モノ、というだけで一つのジャンルとしていろいろ作品があるみたいだけど、これはみんな良い子で良かった。

1 期はいかに破滅フラグを回避するかというところに心が注がれるので分かりやすく見やすい。見ていてなんとなく加瀬あつしの漫画カメレオン(あるいは当時のマガジン系ヤンキー漫画)に近いカタルシスなのではないかと感じた。主人公の言動によって相手の怒りを買ってしまい破滅の未来がよぎるのだが、気づけば相手の懐に入り込むたらし込みスキルが発動して取り巻きが増えていく。

しかしこれも 2 期になるとメイドラゴンと同様に課題を失ってしまうのだが、まあ愛着の湧いたキャラたちのその後を見たいですよねというファンディスクみたいなもんだな~と思った。あと後半はさすがにもう鈍感設定だけで押し通そうとするのは厳しく感じた。

転生したらスライムだった件

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転生モノをもっと見てみたいなと思い、人気があるようなので手を出したものの 10 話くらいで挫折…。

チート能力はいいんだけど、チート度が強すぎるのでこれ全部主人公が捕食して解決すりゃいいじゃんよ~、ってなってしまう。

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。

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VR ゲーム世界なので転生でも異世界でも無いが、テイストとしては同じようなジャンル。

防御特化したことでチート能力を得るけど、これはその塩梅が良いというか納得できる感じだった(パラメーター極振り → 特化スキルゲットで倍加 → 特化属性装備ゲットでさらに倍加 で開発者も想定しなかった能力になっていく)。

物語的に特に使命とかは無く、ただ女の子がゲームを楽しんでいくさまを描いているので、VTuber のゲーム実況のような観るゲームとしてのアニメなんだなと思った。そこで防御だけでどうするのかという導入なので縛りプレイを観るような感じ。政治色とか無くて転スラより新しい感覚だなと思った。

中盤くらいまでシールドバッシュしたり仲間と協力したり防御+毒という感じでなるほど感あったが、終盤で結局めちゃくちゃ攻撃もできるようになってしまうのでオフサイドという漫画を思い出した(サッカー漫画の主人公はストライカーばかりだから敢えてゴールキーパーを主人公にして連載開始されたが、結局 5 巻くらいでストライカーに転向して活躍する)。

まあしかしそういうところはわりとどうでもいいと思えるのは、妙にキャラ絵が良くてきららテイストだからなのかもしれない。

あとチート能力者というとだいたい異端視されて能力を認められなかったり敵視されがちで、無理解者に対してやれやれと世直しするところにカタルシスをもってくるパターンが多いけど、これは友人もプレイヤースキルが高くてめっちゃ強かったり、まだ異常な初心者という枠内でゲーム内ナンバーワンではなかったり、ギャラリーに観測されていて密かに応援されているというのがとても良かった。